星のふる舎 「はなれ」新築工事
2002年 12月
空創計画 TTアトリエ
星のふる舎の建主であるF氏は
この素晴らしい自然環境を、独り占め
することなく、様々な人々に楽しんで
もらうため、都会の人々に田舎暮らし
を体験できる「はなれ宿」を創りたい
と願った。
ここは四方を山に囲まれ、東側の谷
間から朝日が昇る。南側の小山を通り
過ぎた太陽は西側に見える谷間を夕日
で染める。
眼下には岩肌を流れる西川と敷地内
に流れる小川の合流が望める。
景色は季節によって・時間によって
微妙に変化する。
春は木々の若葉を夏は小川のせせら
ぎを秋は山全体に燃えあがる紅葉を楽
しめる。冬には辺り一面の雪化粧を見
ることができ、自然の厳しさと大地の
温もりを肌で感じられる。
ここに存在する建物は、その美しい
山並み・木々の樹形。自然が創った、
「美」を壊さない自然と調和したもの
さらに環境に溶け込むものと考え、山
のスカイラインをより美しく引き立た
せるため可能な限り平坦な屋根とし、
シンプルな外観がよいと考えた。
また、既存のログハウスを母屋に、
「はなれ」が数棟建設される計画があ
る。初めに建てる「はなれ」は敷地内
の高台部分の西隅に配し、後に建つ建
物の工事に支障がないよう配慮し全体
計画を同時に行った。
またこの位置は西側に八海山という
崖と敷地内に流れる小川に近く、誰か
らも覗かれない露天風呂の場所として
絶好の位置となる。
「はなれ」の設計にあたり建主から、
「土間があること」
「結露しないこと」
「囲炉裏または暖炉があること」
が望まれた。
|